容姿への劣等感は気づきにくく、対処するのはさらに難しいものです。そのためダヴは、若い人たちが容姿に自信を持てるように、あらゆる人をサポートすることが使命であると考えています。
2017年に実施した「ダヴ による少女たちの美と自己肯定感に関する世界調査レポート」では、世界中の少女たちが、自分の容姿に自信が持てないと、次のような状態になることが明らかになりました。
- 10人のうち8人が、友達や好きな人と関わるなどの、日々の大事な活動を諦めたことがあると答えています。
- 10人のうち7人が、食事制限をするなどして、健康にも影響を与えています
- 10人のうち7人が、自分の意見を言ったり、自分の判断を貫くことに、消極的になってしまっています。
少女たちの7割が、メディアや広告が作り出す非現実的な美の基準を信じているという事実を考えると、そういった思考になってしまうことは驚くべきことではないと言えます。
少女たちが、自分の容姿に自信が持てないことで多くの機会を失っているのだとすれば、それは社会にとっても大きな損失となります。 フィンランド、中国、米国で行われた研究では、実際の体重とは関係なく自分を太っているとみなしている少女は成績が低い、という結果が出ています。 さらに、自分に自信が持てないと、その後の人生にも影響します。自分の外見が気に入らないときに、17%の女性は仕事の採用面接に行きたくないと回答しています。
ダヴは、美しさは不安ではなく自信の源であるべきだと信じています。 若い人たちが自信を持って成長し、社会の一員として活躍できるような、容姿への不安から解放された社会を目指しているのです。
容姿への劣等感に気づく
容姿に劣等感を抱いているときの兆候とは? 若い人たちには、体重や体型を過度に気にする傾向があります。 自分の身体的特徴に不平不満を言うこともあります。 そういった子どもたちが、学校でのいじめについて話している姿や、有名人やモデルのフォトショップで加工された体型などの非現実的な美の基準に取りつかれている姿を、見聞きしたことがあるかもしれません。
このようなプレッシャーは、成長過程の一部と思われるかもしれませんし、確かにそういう一面もあります。 しかし、若い人たちが自分自身に自信を持てずにいると、可能性を十分に開花させることはできないのです。
低い自己肯定感への対策はここから始まる
自己肯定感と容姿についての自信を高めるためにできることは、たくさんあります。
ダヴは、世界中の少女たちが、自身の可能性を最大限に発揮するためのサポートをしています。心理学、健康、容姿の分野における専門家から協力を得て、自己肯定感を高めるためのヒントや資料、プログラムを提供しています。 これらを大人の皆さんに活用していただくことで、若い人たちの容姿への自信や自己肯定感を高める活動に参加していただきたいと考えています。
教師向けのダヴ セルフエスティーム(自己肯定感を高める)プロジェクト ワークショップ資料、またユースリーダーの方にはユースリーダー向け資料を用意しています。保護者の方々には、お子さんの自己肯定感を高めるためのガイドを紹介しています。
参考文献:
2017年に実施した「ダヴによる少女たちの美と自己肯定感に関する世界調査レポート」では、世界中の少女たちが、自分の容姿に自信が持てないと、次のような状態になることが明らかになりました。 ダヴによる調査2017年
子どもたちの容姿に対する固定概念が及ぼす体重への影響(Incorrect Body-image in Children and its Relationship to Body Weight) - スカンジナビア精神医学紀要(Acta Psychiatrica Scandinavica) 2007年
メディアが植え付ける理想と容姿への不満が招く乱れた食生活(Media Images, Body Dissatisfaction, and Disordered Eating in Adolescent Women) – 母性看護学のアメリカンジャーナル(The American Journal of Maternal/Child Nursing) 2003年
容姿に対する美の基準とは(On Norms and Bodies): リオデジャネイロでの美容整形に対する調査結果(Findings from Field Research on Cosmetic Surgery in Rio de Janeiro) – リプロダクティブ・ヘルス マターズ(Reproductive Health Matters) 2010年
固定概念を覆す: 美に対する信念の再構築(Rebuilding the Foundations of Beauty Beliefs) – ダヴによるはじめての世界調査レポート(First Dove Global Study) 2006年
目に見えないものの価値(Costing the Invisible), 西イングランド大学(University of the West of England) 2014年